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2024-11-25

イベントレポート:香りと江戸の食文化を楽しむ特別なひととき

先日開催しました「江戸の香りと食文化を体験するイベント」は、国登録有形文化財 笹屋土蔵 CAFE&Bal 蔵ごころにて、楽しく無事に終えることができました。
ご参加いただいた皆様、そしてご協力いただいた関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

香司・長谷川弘江先生のワークショップ

イベントでは、香司の長谷川弘江先生をお迎えし、江戸時代の香りをテーマにしたワークショップを開催しました。

匂い袋『追風用意』を作成

最初に作成したのは、『追風用意』という名前の匂い袋です。

時代背景や江戸時代の香り時計の話など沢山楽しいお話をしてくださり、

調合のレシピを元にブレンドしました。

長谷川先生は今年は江戸時代の香りの講座を全国各地で行われると思いますので、皆様も是非作ってみてくださいね。

この香りには以下のような意味が込められているのかなと思います。

  • 縁起の良さ:持つ人に「追風(順風)」が吹き、幸運や成功を運んでくれる願い。
  • 身を清める準備:香りで心と身だしなみを整え、礼節を保ちながら良い運を引き寄せる。
  • 流れに乗る心構え:香りを通じて自然の流れを感じながら、新たな一歩を踏み出す。

用意というの言葉が私たちの知る感覚と違い、もっと礼節的なもののように感じました。

男性向けの香りとされるこの匂い袋を作りながら、参加者の皆様もそのエネルギー良さを感じ取っていました。私自身も、この匂い袋を仕事用の鞄に入れて「追風用意」にしたいと思います!

線香づくりに挑戦

続いて、練ったたぶ粉を使って線香を作成しました。注射器を使う工程に苦戦しながらも、皆様の匠のような技に驚かされる場面もありました。

完成を待つ皆様の笑顔がとても印象的で、香りの魅力を改めて感じるひとときでした。

これなかなか難しいのに、いきなり匠の技を披露して下さるご参加者様😲

香りの力を実感

作成したお香の香りを聞き、私自身も高野山の白檀の塗香を体験させて頂き、久しぶりにぐっすりと眠ることができました。香りには、心を整え、脳をスッキリさせる力があることを改めて実感しました。

塗香十徳というのも教えて頂きました。その中の一つに精神を爽快にというものがあります。そういえば最近気にしないと思いながらも、気持ちが重たかったことをこの香りがすっきりと爽やかにしてくれた気がします。

江戸料理とみりんドリンク

ワークショップの後は、蔵ごころ店長・小園直史さんが腕を振るった江戸料理を楽しみました。
江戸料理には、現代にも通じる美しさと味わいがあり、特にご飯の色合いや料理人のこだわりに感動しました。

  • お味噌汁(粕汁)に使用した「こぼれ梅」についての質問も多く、関心の高さが伺えました。
  • みりんドリンクは、みりんの芳醇な香りが楽しめる、まるで高級リキュールのような美しいゴールド色の飲み物でした。

江戸時代から親しまれてきた味わいが、時を超えて現代の私たちの心に響きました。

Herb Harvestのウェルカムティーとデザート

イベントでは、Herb Harvestも以下の品をご用意しました。

  • ウェルカムティー:びわの葉、桑の葉、川根の煎茶をブレンドした特製茶。
  • デザート:杏仁豆腐に開花寸前の香り高い金木犀のシロップを添えた一品。

江戸時代に中国から伝わった金木犀の香りが、参加者の皆様を魅了しました。

江戸時代の飲み物紹介

江戸の食文化を感じていただくため、当時の代表的な飲み物をご紹介いたします。

  • 麦湯:麦を煎じた飲料。夏場の涼を取るために飲まれました。
  • 冷や水:井戸水を冷やして提供した手軽な飲み物。
  • 甘酒:夏の体力回復や冬の温かい飲み物として親しまれました。
  • 枇杷葉湯:枇杷の葉を煎じた薬用飲料。胃腸を整える効果があり、街中で販売されていました。

楽しみの一つとしてデジタルコレクションより当時のお茶屋さんの様子をご紹介いたします。

(左)柳亭種彦⽝娘狂言三勝話⽞下巻(文政4年,1821),国立国会図書館蔵

(右)『四季交加』(筑波大学附属図書館所蔵)
出典: 国書データベース,https://doi.org/10.20730/100261897

このイベントの準備では、絵や文献を楽しみながら進め、江戸時代に転生したとしても、Herb Harvestなら何とかやっていけそうだと思えるほど、充実した時間を過ごしました!

イベントを終えて

今回のイベントは、長谷川先生、小園店長、そして温かい気持ちでお支え下さいましたご参加者の皆様のおかげで開催させて頂くことが出来ました。

蔵ごころの飲み物を担当させて頂き、ハーブの仕事を通じてますます好きになった街、流山の魅力を少しでもお伝えできたことを嬉しく思います。

これからも香りや食文化を通じて、皆様と豊かな時間を共有していければと思います。

改めて、ありがとうございました。

Herb Harvest 團野陽子

Herb Harvestオンラインストア

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